セブ島通信 Vol.160 2017年09月号へ戻る

第5回セブ島大運動会を終えて

NPO法人セブンスピリット 田中宏明

NPO法人セブンスピリットでは毎年2回、一般社団法人スポーツフォーキッズジャパンとの共催で、セブ島大運動会を開催しています。今回は過去最多となる25名の学生が日本にやってきて、8月15日から21日の期間でセブンスピリットの子どもたち65名との運動会の企画、実施を行いました。 今回で第5回目となったセブ島大運動会ですが、参加者は関西、関東の大学生をはじめ、今回は高校生も初参加。スポーツフォーキッズジャパンの代表であり、桐蔭横浜大学の准教授でもある渋倉先生が中心となって日本国内でしっかりと準備を行い、さらにセブにやってきてからの練習を通して修正を行いながら、セブの子どもたちに合った運動会を実施しました。 普段、運動や体育といった面で十分な教育を受けられていない、またそういった機会に恵まれないセブの子どもたちにとって、この約一週間はとても貴重な日々となります。日本の学生や仲間たちとチームを組み、ともに練習し、一致団結して勝利を目指す。こういった過程の中から子どもたちは多くのことを学びます。自分勝手に、好き勝手に動くのではなく、チームとして成功するためにはなにが大切なのか。集団の中で自分の果たせる役割はなんなのか。そうやって考える機会こそが子どもたちを無意識のうちに、楽しみながら成長へと導いていきます。 一方、日本からくる参加者のなかには、将来、スポーツのコーチを目指している学生もいます。コーチでなくとも、スポーツを愛し、スポーツを通して地域や社会に貢献をしたいと考えている参加者が多く、コーチ育成、リーダーシップ育成という観点から参加者にとって学びの多い実践の場となります。言葉がしっかりと通じない異国の子どもたちが相手だからこそ、口頭での説明だけではなくそれ以上のコミュニケーションが必要になりますし、実際に日本で考えてきた種目がセブの子どもたちに合わず、失敗の中から学んで修正をし、成功に導いていくといった過程の中で、コーチングについて学ぶこともあります。 また、運動会の実施だけでなく、セブのスラム地域訪問や、公立、私立小学校の体育授業に参加させてもらったりと、日本とフィリピンとの生活や文化、教育の違いに触れることで、視野が広がる参加者がたくさんいます。事実、これまで一週間のプログラムを終えて日本に戻ったことで人生を見つめなおし、世界に向けての様々なアクションを起こし始める学生が後を絶ちません。 僕たちはセブ島の子どもたちに向けた教育支援活動を行っていますが、そこを起点としながらも、日本の、フィリピンの若い世代にも影響を及ぼし、ともに考えて行動していけるような取り組みをこれからも続けていきたいと考えています。 当日は子どもたちの両親も応援にかけつけて、笑いあり、興奮ありのとても盛大な運動会になりました。その日の様子を楽しそうに振り返りながら家族と手をつないで帰っていく子どもたち。やりきった充実感、子どもたちとのつながりに感動して涙を流した日本の学生たち。そのどちらにとっても、今後の人生につながる良い経験になったと思います。今後もそういった学びの機会をつくるべく、第10回、20回と、このセブ島大運動会を継続していければと思っています。

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