セブ島通信 Vol.164 2018年05月号へ戻る

セブ盆踊り大会2018の感想

平沼 華凜

 私は、セブで活動している国際協力ボランティア団体NGODAREDEMO HERO(誰でもヒーロー)でインターンをしています。毎年当団体では盆踊り大会の際にチャリティーバザーを出店しているのですが、今回はその運営に携わらせてもらいました。  日本で生まれ育った私ですが、実はこうしたちゃんとした盆踊り大会に参加したのは今回が初めてで、自分の関わっているバザーのみならず、大会そのものもとても楽しませていただきました。その中で、今回特に印象に残ったことをここで振り返らせてください。  まずこれは、運営していたチャリティーバザーでのことです。毎年このバザーはDAREDEMO HEROスタッフと、私たちが支援している奨学生の保護者で運営しています。そして今年も、日本からボランティアの方々がいらして一緒にブースを盛り上げてくださいました。日本人とフィリピン人、総勢約15名のバザースタッフの公用語は英語です。しかし、奨学生の保護者は英語があまり得意でない人が多く、また日本人のボランティアさんもなかなか英語での会話には苦戦しており、バザーをオープンする準備段階では完全にブース内に国境ができていました。最初は、どうしたらいいのか・・・と、とても悩んでいたのですが、いざバザーが始まるとみんなすごく楽しそうに会話を始めたのです!しかもたまに仕事そっちのけでフィリピン人と日本人で談笑タイムが始まってしまうくらい(お客さん来てますよ〜)。  私の個人的な意見ですが、特に日本人は英語で話すことに億劫になってしまい、その状況をなるべく避ける傾向にあるように感じます。しかし、おしゃべりが大好きで人懐っこいフィリピン人のおかげもあって、私たちのブースのスタッフは日本人とフィリピン人という括りを忘れてしまうくらいみんなが終始笑顔で楽しそうでした。大会の趣旨でもある「日比交流が、大会全体だけでなく、その一部の私たちのブースでもそれが実現されたこと、それを間近で見ることができたことがとても嬉しかったです。  もう一つ、盆踊り大会を通じて私が考えさせられたことがあります。ズバリ、「日本ってなんだろう?」。  DAREDEMO HEROの子どもたちは毎年この大会で盆踊りのデモンストレーションを行うのですが、例年の「東京音頭」に加えて、今年は新たに「東京盆踊り2020」という新しい曲に挑戦することになりました。事前の練習で私が子どもたちに振り付けを教えることになりました。この「東京盆踊り2020」は、日本人からするとかなり型破りな現代風の盆踊りの曲で、正直子どもたちに教えている時も、「日本の文化を代表する曲がこれでいいのかなあ(笑)」と思っていました。しかしびっくりしました。盆踊り当日にこの曲が流れた途端、会場中から大きな歓声が聞こえたのです。そしてさすがはダンスが大好きなフィリピン人。櫓で踊る当団体の子どもたちの振り付けをまねしながらノリノリで踊り始めました。  私はこの曲を全く知らなかったのですが、日本が大好きなフィリピン人の間では有名なのだそうです。彼らの間では「Makudonarudo(まくどなるど)」という英語版タイトルで親しまれてします(あえてここにつっこむのは今回はやめておきます)。またこの曲だけでなく、日本の漫画やアニメ、音楽、映画など、日本人の私ですら知らない日本のことをフィリピン人はたくさん知っています。大会中に催されたカラオケコンテストやコスプレコンテストでも、私の知らない「Japanese Culture」をたくさん知ることができました。  私はどちらかというと固定観念の強い人間で、いわゆる「サブカルチャー」が日本の文化として知られるのはどうなだのろう?と疑問に思っていました。しかし、実際に「外国から見た日本」を目の当たりにして、これも日本なんだ、と気づかされました。なかなか日本を外から見ることはありません。日本人の私にとってのこの盆踊りは、そういった意味でもとても面白かったです。    私にとっての今回の盆踊り大会は、日本とフィリピンの交流の場だけではなく、自分の国についての新たな発見の場にもなりました。特に、外国人から見た日本について知ることができたことは、すごく刺激的で面白かったです。  ご縁があってこのような素敵なイベントに参加できたこと、とても感謝しています。ありがとうございました。機会があれば来年も是非参加したいと思っています!

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