セブ島通信 Vol.165 2018年07月号へ戻る

初の日系クリニック開設 (セブ島・マクタン島) セブ・ジャパニーズ・クリニック (英名 Cebu Japanese Medical Clinic)

院長 平田(内科・救急科)

【概要】 (A)開設の経緯 首都マニラには日本人向けクリニック(マニラ日本人会診療所)が30年前より存在し、複数の日本人医師が常駐して邦人医療を担っておられます。しかしセブ島地域には長らく日本人医師が不在で、既存の医療機関等で患者様のすべてのニーズがまかなうことができていたとはいい難い状況でした。 このたび、Maayo Medicalの「日本人向け医療にも積極的に取り組みたい」という熱意を元セブ日本人会会長の三村幸弘様を通して伝え聞き、継続的なご支援を頂くことで、セブ島では初の日系クリニックを開設できる運びとなりました。 (B)立地と設備について Maayo Medicalはセブ島では最高峰の医療施設と最新設備を誇り、日本の最先端の医療水準と伍することができる唯一無二の医療機関です。レントゲンはもちろん、CT/MRI/超音波検査/内視鏡検査/人工透析などを施設内に兼ね備え、入院施設はございませんが外来通院で可能なほぼすべての医療がご提供できます。当院の点滴室にはベッドを2台備え、治療上必要と判断した場合は、外来で点滴加療も行えます。 ホテルやレストラン・カフェ・コンビニも併設しており、遠方からお越しの場合でも快適にお過ごしいただけます。タクシーでもMaayo Medicalと伝えればすぐにわかります。セブ・ジャパニーズ・クリニックはそのGround Floor、受付の横に位置しています。 (C)日系クリニックの果たす意義 日本人医師が常駐することで、臨床診断・治療のクオリティを担保することができ、旅行者・留学生・駐在員などの方にとっては、日本におられる時とほとんど変わらない医療を提供できるものと確信しております。海外生活では、健康管理の不安は避けられません。セブ・ジャパニーズ・クリニックは、フィリピン国、とくにセブ島・マクタン島地域の日本人の方のため、万が一にも健康を損ねた場合のセーフティネットとして機能することを目的として開設いたしました。普段は意識することがない自分の健康ですが、困ったときには遠慮なくご相談いただければと思います。その時のために、セブ・ジャパニーズ・クリニックがあることを頭の片隅に覚えておいていただければ幸甚です。  日本人の健康管理に資することで、留学生の安心や進出企業の増加に寄与できれば、日比の経済交流の促進にも結果的につながるものと考えております。これは日比の親睦友好とは決して切り離せません。皆様の安全・安心なフィリピン生活の一助を担うことができれば本望です。 (D)最後に  末尾になりましたが、初の日系クリニックを開設できるご縁をいただいた、セブ日本人会の田中研吾様、そして現在は日本に帰国されましたが当時Maayo Medicalに在職されていた三村幸弘様には感謝の念に堪えません。この場を借りて深く感謝申し上げます。院長の平田医師とともに、皆様の信頼に応えられる医療機関を運営してまいります。 文責:セブ・ジャパニーズ・クリニック 理事長・医師 山本 【院長から】 Maayo Medicalの御支援の元、Mandaueにクリニックを開設する運びとなりました。この場を借りて皆様にご挨拶と、院長就任にあたり自己紹介をさせていただきます。 (1)はじめに  アジア圏の医療レベルは向上しており、セブにおいても殆どの方は安心して海外生活を楽しみ、ビジネス等でご活躍かと思います。海外生活において最も大事な事は身体の自己管理です。事故や健康管理に関しての啓発活動のお手伝いもしていきたいと考えております。 風邪や下痢など、よく遭遇する病気は不可避であることも多く、即効性のある確実な治療薬がないのが現代医学の現状です。基本的には免疫力で自然軽快しますから無用に恐れる必要はありません。普段よりも重症度が高い場合や、いざ困った際に受診先の一つとして当院を考慮して頂ければ幸いです。 (2)対象患者様と疾患について  海外旅行保険の保険加入は、任意とはいえ渡航や海外生活では必須のものと考えております。搬送例や入院治療の場合は高額になるケースもあり、保険の意義と価値を改めて理解して、加入の検討をして頂ければと思います。また、受診に際しては可能な限り事前に予約を頂ければ助かります。  海外で大病をした際に不幸にも命を落としたり、後遺症が残る事は非常に残念なことです。現代医療には限界はありますが、日本で受けられる医療水準と同等もしくはそれ以上のものを目指して診療にあたってまいります。 (3)医師としての臨床歴(自己紹介) 私はこれまで救命救急、脳外科、集中治療(ICU)、麻酔管理などを行ってきました。外来診療では、救急疾患を主として慢性疾患のコントロールなども行い、終末期の看取りまで対応してきました。  救急外来の多くは小児でもあり、小児科専門医ではありませんが、初期対応の小児科診療の経験は豊富です。ただし、小児科では原則として『6ヶ月以上』に限って対象とさせていただきます。また産科の対応は困難です。非緊急に事前の予約でよければ産婦人科専門医による遠隔診療も今後検討しております。 僻地離島医療には10年以上従事してきており、医療資源の限られた環境で様々な経験もいたしました。セブ島地域の医療に必ずや貢献できるものと自負しております。 (4)本来のセーフティネットを目指す  生命を脅かす、心疾患・脳疾患・重症外傷なども積極的に対応いたしますが、当施設は入院設備がありませんので、フィリピン人医師・現地の高次機能病院との連携を整備することで期待に応えたいと思います。具体的には、Chong Hua HospitalのMandaue分院等との医療連携を計画中です。 意外かもしれませんが、ほとんどのケースでは早期発見や早期治療を要しません。心筋梗塞、クモ膜下出血、ショック状態(外傷後など)は緊急で迅速な対応が求められますが、単なる風邪や胃腸炎などは基本的に早期回復をもたらす決定的な治療法はありません。癌の場合でも早期発見が正当化できる場合と、しがたい場合があるのが現実です。あらゆる疾患に対して早期対応が正しいわけではありません。このあたりも含めて、医療資源の適正な活用と、疾患・健康管理への啓発活動も推進してまいりたいと考えています。 日本に存在しない感染症を含むフィリピン特有の熱帯医学についても、経験を積みながら、より良い医療を目指し、健康面の安心と安全を提供出来る様に努めてまいります。

Thumb

セブ島通信 Vol.165 2018年07月号へ戻る