セブ島通信 Vol.165 2018年07月号へ戻る

第5回セブ盆踊り大会を終えて 日本人とフィリピン人の結束を強めたイベント

北村真紀

私はセブの総合情報媒体「セブポット」のスタッフとして働いており、セブ島に住み始めてもうすぐ2年経とうとしています。セブに初めて来たのは7年前の2011年。大学のセブの語学研修に参加したことをきっかけに貧困地域の調査などをする学生団体を立ち上げ、毎年大学の夏季休暇中にセブに訪れていました。 学生時代に訪れていた時には滞在時期が合わず、参加できなかったセブ盆踊り大会。 昨年は来場者として初めて参加することができ、大勢のフィリピン人が日本の文化に触れ、めいいっぱい楽しむ様子を見てとても感動しました。 そんなイベントに今回、私はスタッフとして参加。昨年は来場者の1人として盆踊り大会に訪れていた私が、今回初めて運営側でお手伝いさせていただいたことにより知ったのは裏方の大変さです。 イベント会社との調整に、出店者テナントへの連絡、当日のショーの出演者の手配などなど・・・この他にも数え切れないほどのタスクがあるわけですが、これらを盆踊り委員会のスタッフの方は仕事の合間を縫ってこなしていました。 みなさん、盆踊りの日程が迫れば迫るほど、身を削り、走り回られていました。 15,000人規模のこれだけの大きなイベントを自身の業務の傍ら準備をしていく姿を見て、このイベントを毎年実現させることがいかに大変かということを目の当たりにしたのです。 このイベントの大成功は、そんなハードなスケジュールの中でもお互いが協力し合い、最後まで走り抜けた結果の賜物なのだと身近で見ていて感じました。 また、盆踊り大会は本来、日比の交流を目的としたイベントですが、それは来場者同士だけでなく、運営側であるスタッフにも繋がっているのだと感じました。 スタッフはもちろん、テナント出店者から関係各社、地元企業、フィリピン人のボランティアの学生たち、ステージの出演者まで国籍や言語の違いを超えて一つのイベントを作り上げています。大規模なイベントを運営するだけでも大変ですが、そこに異文化が混じり合えばなお、難しいです。コミュニケーションの齟齬や価値観の違い・・・ 一筋縄ではいかないことも多い中でお互いの意見をすり合わせながら理解し、準備を進めていく。 裏方のこうしたところは普段見えない部分ではありますが、ここにも苦難を乗り越え、深い絆が生まれていたのではないでしょうか。 歴史上、「盆踊り」は村の結束を強める役割を果たしたと言われています。 このセブ盆踊り大会もこのように地域が一体となって協力し合い、絆を深めていました。 日本を遠く離れたこの地、セブでもその本来の役割を受け継いでいるのです。 セブにいながら日本の文化を味わえるこのビッグイベントがこうして続いているのはこうした地元の人々との強い繋がりがあるからなのだなとも思います。 そんな2014年から始まったセブ盆踊り大会ですが、来年は一旦中止。2020年のオリンピックイヤーにさらにヴァージョンアップした盆踊り大会として戻ってくるかもしれません。 今後もさらにより多くの方々がこのようなイベントを通して日本の文化・伝統に触れ、楽しめるような機会になることを願っています。 そして、微力ではありますが、私もまたお手伝いさせていただければと思います。

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