在セブ日本人会 着任のご挨拶[セブ島通信7月号]
在セブ総領事館 矢冨利夫
このたびは、私の着任挨拶の場を設けて頂き、有り難うございます。私、この2月にセブの日本国総領事館に着任しました矢冨(やどみ)と申す者でございます。宜しくお願いいたします。
この1月に領事事務所から総領事館に格上げになったばかりのセブで勤務することができ、嬉しく思うと同時に、またそれ以上に責任も感じております。
ご挨拶ということで、まずは自己紹介をさせて頂きます。私は、これまでモンゴルやネパールのほか、直前のスウェーデン、またノルウェーなど北欧での勤務が長く続きました。東南アジアでの勤務は、セブが初めてとなります。まさしく雪国から常夏の国への転勤で、着任当初に感じた熱気と湿気には参りましたが、着任後4カ月がたち、暑さにもようやく慣れてきております。
さて、初めての地を訪れると、驚くことが多いのは常ですが、ここセブも例外ではありませんでした。まずは、モールの多さに驚き、モール内ではスーパーマーケットでの皆さんの購買意欲の旺盛さに驚きました。また街では、行き交う若者の多さに目をみはりました。
多民族・多言語国家、7000以上の島からなる島嶼国家という条件の中で、フィリピンの貧富の格差は長年の課題だとは思いますが、将来を担う若者の多さを見て、時間はかかるかもしれませんが、フィリピンの将来の明るさを感じずにはいられません。
セブといえば、日本ではリゾート地として有名ですが、現在は、新型コロナウイルス感染症のため、日本からの観光客や人的交流が減少しております。またセブには、多くの邦人の皆様がお住まいになられ、また経済活動も盛んです。今は一日も早い感染拡大の収束をみて、元の生活に戻れることを祈るばかりです。
今年は、我が国との関係でいえば、当館が総領事館として開設された記念すべき年のみならず、フィリピンとの国交正常化65周年という年にあたります。またセブでは、マゼランの来島とラプラプ王の活躍から500周年ということで、こうした記念すべき年に、セブに着任できましたことは何かのご縁だと感じている次第です。
そうした中、ここセブは、日本から最も近い東南アジアの国の地域として、今後益々、交流も重層化していくことだと思います。そういうセブの地で、皆さまとお会いでき、またお仕事が出来ますことを嬉しく思っております。
最後になりますが、皆様のご期待に少しでもお応えしていくことが出来ますよう精進していきたいと思いますので、皆様にはどうぞ宜しくお願いできますと幸いです。